ゴーヤは、ウリ科ツルレイシ属に分類される野菜です。原産地は、熱帯アジアや東インドで、温かい環境が生育に適しています。
ゴーヤの種まき
種蒔きは、3月下旬頃から始めます。発芽温度は、25~30℃くらいなのでポットに種まきして保温します。
ゴーヤの種は、固いのでそのまま植えると発芽までに時間がかかります。(3~4週間程)
種のとんがった部分を爪切りなどでカットしてやると発芽が早まります。カットした部分から根が出るので、そこを下向きにして1㎝程の深さで植え付けます。
3号ポットに、培養土を入れて事前に水をかけて湿らせて置きます。種を3粒程それぞれを離して、1㎝くらいの深さに植え付けます。
発芽温度は、高めなので段ボールや衣装ケースに入れて保温してやると良いです。また、嫌光性種子なので、発芽するまでは、新聞紙などを上からかけて遮光しましょう。
植え付け後は、土が乾燥しないように1日に1回ほど水やりをします。
発芽したら、温度を少し下げて管理します。風通しを良くして、日当たりをよくするのが徒長させないポイントです。夜間の水やりは、徒長の原因となります。乾燥していたら、朝に水やりをします。
畑の準備
ウリ科は、連作障害がでやすい作物です。3年ほどウリ科を植え付けていない場所を選んで畑を作ります。場所がない場合は、接ぎ木苗を購入して使うと良いでしょう。
- 1㎡当たり、100gの苦土石灰を撒いて良く耕します。
- 1㎡当たり、4kgの堆肥、200gの配合肥料を撒いて良く耕します。
- 幅60㎝、高さ10㎝程の平畝を作ります。
- ビニールマルチを敷きます。(シルバーマルチにしておけばアブラムシの予防になります。)
植え付け
5月上旬頃より畑に植え付けます。植え付け前に、ポットに十分水やりをしておきます。
株間90㎝の間隔で、植穴を掘って根鉢を崩さないように植え付けます。
植え付け後の管理
水やり
苗の植え付け後の1週間は、2~3日に1回程水やりをします。地植えでは、根付いたら、基本的に水やりは不要です。
整枝
実は、子蔓にできやすいので親蔓を摘心して子蔓に実をつけるように栽培します。
- 本葉5枚くらいまでは、風通しを良くするために子蔓を摘心します。
- 親蔓が本葉10枚くらいになったら、親蔓の先端を摘心します。摘心することで、子蔓の成長が促進されます。
- そして、親蔓の5~10節あたりから伸びる子蔓を5~6本伸ばして蔓を誘引します。(栽培場所が狭い場合は、残す子蔓を減らしても大丈夫です。)
収穫・保存
人工授粉
ミツバチや害虫のウリハムシなどにより自然に受粉することが多いです。露地栽培では、基本的には、人工授粉は不要かと思います。
ただし実がなかなかならないという場合は、人工授粉を試してみると良いです。雄花を摘み取って、雌花の柱頭に優しく擦りつけます。
人工授粉の時間は早朝が良いでしょう。
追肥
受粉して実が肥大してきたら1回目の追肥を行います。1㎡当たり50g程の化成肥料をばらまきます。
その後、収穫は9月中旬頃まで続くので、3~4週間に1回くらい草勢を見ながら追肥します。肥料が切れると、ゴーヤの実が曲がって形が悪くなります。
ゴーヤの収穫
実が肥大してきたら、収穫します。完熟すると黄色くなりゴーヤ独特の苦みが無くなります。
種の採取
種を採取する場合は、ゴーヤの実全体が黄色くなるまで完熟させてから実をとります。種は、赤いゼリーのようなもので包まれているのできれいに洗います。
白い種は未熟なので、茶色くなっている種を選んで風通しの良い日陰で乾燥させます。袋に入れて密閉しておけば翌年に使用できます。
害虫・病気
アブラムシ
ゴーヤの害虫として多いのがアブラムシです。縮れている葉が見つかった場合は、葉の裏にアブラムシがついていないか確認します。
アブラムシがいた場合は、石鹸水などをかけて殺虫します。
参考記事:自然農薬でアブラムシを駆除する方法
べと病
葉に、黄色い斑点が複数出てきたらべと病かもしれません。べと病は、糸状菌(カビ)によって発生する伝染病です。どんどん広がって株全体が枯れてしまいます。
見つかったら発生している葉を除去して畑の外に処分し、残った株を殺菌しておきましょう。有機栽培にも使えるボルドーがおススメです。
うどんこ病
葉の表面が白い粉のようなものが広がっていたら、うどん粉病です。水で洗い流して除去して、お酢スプレーをかけておけば比較的簡単に治癒します。家庭にある、米酢を100倍に希釈して霧吹きなどで吹きかけてやります。
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