キュウリは、夏野菜の中でももっとも病気にかかりやすい野菜です。
そのなかでも最も頻度の多い病気が、「うどんこ病、ベト病」です。
今回は、キュウリの葉を見て病気の診断できるように解説します。
早めに気づくことができれば、摘葉したり消毒することで進行を止めることができます。
葉の状態
うどんこ病の葉
※画像挿入
うどんこ病では、その名の通り、葉の表面がうどんの粉(小麦粉)を撒いたように白くなります。梅雨明けの7~8月にかけて発生しやすくなります。
うどんこ病は、カビの一種ですが乾燥した時期に発生します。最初は、葉の一部分だけ白くなりますが、ほっておくとどんどん葉が白くなり光合成できなくなり、枯れてしまいます。
また、隣接した株にも伝染するので早めに対処しましょう。
ベト病の葉
ベト病は、糸状菌(かび)によって感染する伝染病。泥はねが原因となることが多く、下葉から感染して次第に上葉に広がります。
露地栽培では、雨の多い6~7月に多く発生する。ビニールハウスなどの施設栽培では、湿気が溜まりやすい為、常に発生のリスクがあります。
葉に淡黄色の小斑点、進行すると葉脈に区切られて淡褐色となります。葉の裏に黒いカビが発生することもあります。
褐斑病の症状と似ている為、混同しないように両者の特徴を理解しておきましょう。
・褐斑病
黄褐色でゴマ粒大の斑点
進行すると円状に拡大して淡褐色~灰褐色
※表を挿入
病気の対処
うどん粉病の対処
初期段階であれば、酢や、重曹を薄めて吹きかけると進行が止まります。
葉が大幅に白くなっている場合は、摘み取ったうえで株全体にスプレーをするといいでしょう。
農薬を用いる場合は、ポリオキシンAL水和剤、カリグリーン水溶液、トリフミン水和剤が効果的です。
ベト病の対処
発病初期に薬剤散布。進行すると、対応は困難
アミスター20フロアブル、銅剤(Zボルドー水和剤など)、ダコニール1000
サンボルドー(有機栽培でも使える)
残渣は圃場外に持ち出し処分する。
病気の対策
うどん粉病の対策
接ぎ木苗
自根苗の方が、皮が柔らかくておいしいと言われますが、接ぎ木苗の方が病気に対する抵抗力は強いです。苗から育てる場合は、接ぎ木苗を選びましょう。
病気に強い品種を選ぶ
ホームセンターで、キュウリの種を選ぶときに病気に強い品種を選びます。種のパッケージなどにも記載されています。
通気性を良くする。
水やりは、午前中に行い葉に水がかからないようにします。
定期的に薬剤を散布する
アブラムシを駆除する
アブラムシは、病気を媒介します。アブラムシや、が葉の裏に発生していないことを定期的に確認しましょう。
ベト病の対策
通気性を良くする
通風、透光を良くする
加湿を避ける(排水をよくする)
下葉、老化葉をとりのぞく
肥料切れ
予防散布
(ダコニール1000)
敷き藁
雨除け
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