落ち葉から、腐葉土を作ることができますが、同様に雑草からも腐葉土のような堆肥をつくることができます。
雑草からできた堆肥を使うと草が生えてきそうで心配かもしれませんが、発酵中の熱により種は死んでしまうので心配はいりません。
雑草は、いたるところから生えてくるので落ち葉を集めるより収集が楽です。腐葉土と同じように使えるので大量に作っておくと便利です。
野積みで雑草堆肥を作る方法
集めた雑草を、山積みしておくだけでも数年後には下の方から徐々に醗酵して堆肥となります。しかし、この方法では時間がかかりすぎるので発酵を促進して半年程度で雑草堆肥を作る方法を紹介します。
堆肥を効率的に作るには?
雑草を効率的に発酵させるには、堆肥枠のような囲いがあると良いです。堆肥枠以外にも、地面に穴を掘ったり、山積みにして上からビニールシートまたはブルーシートで覆う方法もあります。
今回は、一番手間が少ない山積みにしてビニールシートで覆う方法で堆肥を作っていきます。
このような容器に入れたり、シートで覆うことにより温度・湿度が管理しやすくなるので雑草の発酵が効率よく行われます。
ちなみに少量の堆肥を造るのであれば、ゴミ袋や堆肥袋、コンポスト、フゴ袋などを使うと良いでしょう。袋を使う場合は、底に水抜け用の穴を数カ所開けて余分な水分が抜けるようにします。
草を集める
集めた草を水はけの良い場所に山積みします。(または堆肥枠に入れます。)

雑草を集める
草を積みながら、20~30cmくらいの間隔で間に米ぬかを撒いていきます。

間に米ぬかを撒く
米ぬかや油粕は、微生物の餌になり微生物を増殖させるのに役立ちます。また、雑草堆肥は植物由来であり窒素やカリウムの成分が多くなります。米ぬかを混ぜることによりリンを補給してバランスの良い堆肥が作れます。
米ぬか以外にも、赤玉土(畑の土)、もみ殻、落ち葉などがあれば混ぜると良い堆肥ができます。自立式のフゴ袋があると、集めるときに便利です。
混ぜ合わせる量の目安は体積比で以下の通りです。
雑草・・・・・・・・8
米ぬか(油粕)・・・1
もみ殻・・・・・・・1
赤玉土(畑の土)・・1
落ち葉・・・・・・・1
もみ殻や落ち葉はなければ混ぜなくて大丈夫です。最低限、雑草に米ぬか(もしくは油粕)、土(牛糞堆肥)などを混ぜれば作ることができます。
ショベルや鍬をつかって材料を混ぜ合わせます。

雑草をかき混ぜる
雑草が乾燥しているようであればたっぷりと水をかけます。水道水には、カルキが含まれているので汲み置きしてカルキを抜いたものがよいでしょう。

枯草に水をかける
井戸水や雨水をためたものを使えばそのまま使えます。
材料を踏んで水と馴染ませます。材料全体が程よく水分を含んだ状態がもっとも発行がしやすくなります。
以下の画像では、サンダルですがケガをするといけないので靴を履いてしましょう。

雑草を踏み固める
切り返し
材料を混ぜ合わせたら、ブルーシートで雑草の山を覆います。温度・湿度を一定に保つのに役立ちます。
ブルーシートをかけなかったら、害虫がワラの中に卵を産んで幼虫だらけになったことがあります。

ビニールシートで覆う
1~2日すると、発酵が始まり堆肥材料の温度が上昇します。上手く発酵が進んでいれば60℃以上の高温となります。
この発熱により雑草の種や病原菌・害虫などが死滅して安全な堆肥を作ることができます。
高温になったのを確認したら、1週間に1回程度材料を混ぜ合わせます。下の材料から発酵しやすいので、下の材料を上に入れ替えるようにかき混ぜます。このとき、材料が乾燥していたら水を適量加えます。
1ヶ月程度すると温度が40℃程度に安定します。安定したらブルーシートをかぶせてそのまま放置します。
このまま半年ほど放置しておけば完熟した雑草堆肥が出来上がります。夏場に刈り取った草を集めて発酵させれば、翌年の春には使えますね。
3ケ月後に切り返しを行いました。まだまだ、完全に分解されておりません。

3か月後の雑草堆肥
さらに、3ケ月経過しました。作り出して半年です。ほぼ完全に、分解されて小さくなっています。ここまで、発行すれば堆肥や敷き藁の代わりなどに使えます。

半年後の雑草堆肥

半年後の雑草堆肥
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