枝豆は、日当たりが良く比較的水持ちの良い土が栽培に向いています。栽培時期は、朝霜の心配がなくなる4月下旬頃~5月中旬に植え付けるの早撒きと、7月過ぎに植え付けて秋に収穫する遅まきがあります。
早まきは、早生種を使用します。遅まきでは、中生種・晩生種を使います。品種により開花する為の、日照条件が違います。栽培時期に適した品種を選ぶのが大切です。
枝豆の種まき
苗づくり
種は、畑に直蒔きしても、ポット蒔きのどちらでも可能です。早蒔きする場合は、ポットに撒いて保温したり、直蒔きではマルチを敷いて保温してやると良いです。
また、早蒔きの場合は遅くても5月中旬頃までに蒔きましょう。それより遅れると、開花時期が高温となり実付きが悪くなります。
ポット蒔き
3号ポットに培養土を入れて、事前に水をかけて湿らせて置きます。
深さ2cmくらいの穴を作り2~3粒撒きます。種には、へそと言ってくぼみがあるので、それを下向きにするように蒔きます。
それぞれの種は離して植え、表面の土が平らになるように覆土します。発芽すると、種が浮いてきます。鳥に食べられないように、ネットなどで覆っておきましょう。

エダマメの種をポット蒔き

種が発芽
ちなみに、エダマメの種の発芽適温は25~30℃です。早蒔きの場合は、新聞紙をかけたりして保温します。
発芽後、子葉が開き始めたら2本立ちにします。成長の良い2本を選んで、残りは根元からカットします。
初生葉が出るくらいまで成長すれば鳥の心配はありません。初生葉は、小葉(双葉)の次に発生する葉です。

エダマメの初生葉
畑の植え付け
初生葉が開いたら、植え付けます。だいたい種まきから10~14日くらいが目安です。

植え付け時期
枝豆は、直根性で根が一度痛むと再生しにくいです。根詰まりして根を傷めないように、早めに植え付け場所の準備をしておきましょう。
畑の準備
エダマメは、連作障害があります。3~4年マメ科の野菜を育てていない場所を選びます。また、ネギ類とは相性が悪いのでネギの近くには植えないようにします。
土質は、比較的水持ちの良い土壌が適しています。
- 植え付けの2週間前に苦土石灰を100~150g/㎡撒いてよく耕します。
- 植え付けの1週間前に堆肥1kg/㎡、化成肥料100g/㎡を撒いてよく耕します。
エダマメの根には、根粒菌が共生します。この菌は、空気中の窒素をエダマメに供給します。
その為、エダマメの栽培では肥料を少なめに施します。逆に肥料が多すぎると、茎葉が茂るだけで収穫量が減少するので注意しましょう。
- 一条植えの場合は、畝幅30~40cm、畝高10cm、株間20cmとします。
- 二条植えの場合は、畝幅60cm、畝高10cm、株間25cm、条間30cmとします。

苗の植え付け
これは、2本仕立ての株間の目安です。1本仕立てであれば株間15cmくらいでも大丈夫です。
苗を植え付ける場合は、根鉢を壊さないように植え付けます。
(事前にポットに十分水やりしておくと根鉢が崩れにくいです。)
植え付け後は、株もとにたっぷりと水やりをします。
エダマメの植え付け後の管理
水やり
植え付けて根付くまでの1週間くらいは、2~3日に1回くらいは水やりをします。根付いたら、基本的には雨に任せます。
ただし、開花時期は、水がたくさん必要となります。晴天がづづくようなときは、時々水やりをしましょう。開花時期に、水切れを起こすと実が育たなくなります。

エダマメの花
梅雨明け頃からは、敷き藁をしいたりして土が乾燥しないようにするといいです。

敷き藁で乾燥を予防
追肥
エダマメは、少ない肥料で育ちます。追肥は不要です。
摘心
エダマメの本葉が5枚くらいになったら、主枝の成長点(てっぺん)を摘心します。脇枝に栄養が分散して収穫量が増加します。

本葉5枚くらいになったら摘心する
エダマメの害虫対策
枝豆は、非常に害虫が付きやすいです。メイガ、アブラムシ、カメムシなどです。
特に、マルカメムシという害虫が大量に付きます。カメムシと言っても、小さくテントウムシくらいのサイズです。

丸カメムシ

普通のカメムシ
これらのカメムシは、葉・茎・サヤの汁を吸い弱らせ、収穫量を激減させます。
対策としては、
- アルミ箔を株元敷く。(カメムシは光が苦手)
- 草木灰をエダマメにかける。
- 植木鉢で育てたスペアミントを横に置く。(地植えしないように注意)
- ハッカスプレーをかける。(週に2回ほど)
などが効果があります。
ただ、確実な予防法としては、トンネル支柱を立てて防虫ネットをかけることです。
その他、ダイズウスイロアザミウマなどの小さな害虫もよく付きます。これらは、葉の汁を吸い小さな点々模様を付けます。

葉の汁を吸う小さい虫?
葉が白くなり光合成を阻害します。
これらの虫は、体長が1~2㎜程と小さいので、トンネル支柱を立てて、網目の細かいネット(または、不繊布)をかけるか、農薬で防除するしかありません。

ネットをかける
枝豆の収穫・保存法
膨らんだサヤを指で押すと、豆が飛び出してくる状態が収穫のタイミングです。
膨らんだ莢を1つづつ収穫するか、株ごと抜いて収穫します。莢を枝からとると、鮮度のが落ちるのが早まります。莢の8割くらいが収穫時期になったら、株ごと採るのがおススメです。

エダマメの収穫

エダマメの収穫
枝豆の収穫期間は、1週間から10日くらいです。収穫期間を逃すと、鞘が黄色くなり実が固くなります。収穫時期を逃さないように注意しましょう。
長く保存したい場合は、莢をジップロックなどに入れて空気を抜いて冷凍します。1ヶ月くらいは保存できます。調理する場合は、解凍せずにそのまま調理します。
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