メロンの栽培の難しさと、成功させる方法とは

プリンスメロンの収穫

メロンは、家庭菜園において最も育てるのが難しい作物の一つです。

「ホームセンターや園芸店で苗が売られているので試しに育ててみたけど途中で枯れてしまったり、実が腐ってしまった。」ということを経験した人も多いと思います。

そこで今回は、『メロンの栽培がなぜ難しいのかと、どのように育てれば成功できるのか』について紹介します。

家庭菜園でメロン栽培が難しい理由

繊細な性質

メロンは、スイカやカボチャなどの他のウリ科の野菜と比べて根が弱く、浅い位置までしか伸びません。

その為、梅雨の長雨により根が腐ったり・肥料を与えすぎると肥焼けをしてしまうことがあります。根が弱ると、樹勢が弱り病気に感染しやすくなります。(梅雨のない北海道ではメロンが育てやすいです。)

また、メロンはスイカのように暑さにも強くありません。梅雨明けの炎天下では、土壌の温度が上がるので浅根のメロンはスイカ以上に影響があります。

外的な環境により敏感に反応してしまうのがメロン栽培が難しい理由です。

ウリハムシの被害が大きい

あまり良い寄せ植えの方法ではないですが、スイカ・メロン・カボチャなどを近い場所に植え付けて育てたことがあります。

その場合、メロンの苗にウリハムシが集中して、スイカは一匹もよってきませんでした。

メロンの葉にウリハムシの画像

ウリハムシ

ウリハムシは、ウリ科の中でもメロンが大好物だと思われます。特に、植え付け後の苗はウリハムシ対策は必須です。

家庭菜園でメロンの栽培を成功させるポイント

育てやすい品種を選ぶ

メロンは、表面が網目の模様がある「ネット系」と表面がつるつるしている「ノーネット系」の品種に大別されます。

プリンスメロンの収穫

プリンスメロン(ノーネット系)

基本的には、ノーネット系の品種の方が病気に強く育てやすいものが多いです。初めてメロンを栽培する場合は、病気に強く育てやすい品種を選ぶと良いです。また、小型のメロンであればプランターで育てられるので雨除けが簡単です。

<比較的育てやすい露地メロン>

  • プリンスメロン
    ネット系とノーネット系のメロンを交配してできた品種で青肉系の果肉です。ノーネット系ですがネット系と変わらないほどの甘みがあり露地メロンで最も人気のあるメロンです。耐病性がないので、接ぎ木苗を選びましょう。
  • キューピット
    赤肉系のノーネットメロンです。とにかく他の品種より甘いです。
  • ロジタン
    緑肉のノーネット系メロンです。病気に強く露地で栽培しやすい品種です。
  • イエローキング
    黄肉のノーネット系メロンです。うどんこ病・蔓割れ病に比較的強く育てやすい品種です。
  • サンライズ
    黄肉系のネットメロンです。うどん粉病、ベト病に耐病性があり露地でも育てやすいメロンです。
  • パンナ
    緑肉のネットメロン。蔓割れ病、うどんこ病に強い。
  • タカミレッド
    赤肉のネットメロンです。蔓割れ病、うどん粉病に耐病性があります。
  • ルピアレッド
    ネット系で赤肉系のメロンです。蔓割れ病、うどんこ病に抵抗性があります。
  • らくなり
    名前の通り放任でも栽培できるメロンです。確実な収穫を重視した強健な品種です。
  • シャロン2号
    青肉系のネットメロンです
    うどんこ病、蔓割れ病に耐病性があり、暑さに強い。樹勢が強めで比較的作りやすいメロンです。
  • コロタン
    ミニサイズのメロンで、比較的丈夫です。苗が販売されているが、種は売られていません。
  • スイートミニメロン
    放任栽培できる小型メロンです。
  • かわいーな
    小型メロンで放任栽培も可能。雨に当てないように管理するのがびょき予防のコツです。
  • アニバーサリー
    トンネルを推奨。植木鉢で育てられます。

接ぎ木苗を使う

接ぎ木苗を使うと連作障害や病気に強い苗が作れます。

メロンの場合、カボチャやユウガオなど連作障害や病気に抵抗性を持ち、根がしっかりした植物を台木として作られます。

水はけのよい場所で育てる

メロンは、加湿に弱いので水はけのよい土壌を栽培場所として選びます。水はけが心配な場合は、「深く耕やす、高い畝を作る(かまぼこ型)」などを行いましょう。

雨除けをする

苗の植え付け時は、マルチを張ります。マルチを張ることで、地温を上げて初期成育が良くなります。

メロン苗の植え付け画像

メロン苗の植え付け

また、株元の雨を程よく避けて土壌の加湿を予防できます。シルバーマルチを使うとウリハムシ・アブラムシを予防する効果がもあります。

梅雨の時期はトンネル栽培をして、株元の雨除けをしてやりましょう。泥ハネや加湿による病気を予防できます。

メロン苗をトンネル栽培で雨除け

トンネル支柱で雨除け

トンネル栽培では、日中の気温が上がってきたらビニールの裾を上げてビニール内の気温が上がりすぎないようにします。午前中は、裾を上げて気温の下がる夜は裾を下げる。という手間が必要です。

コンパニオンプランツを利用する

ウリ科の栽培では、土の中のセンチュウが増えたり蔓割れ病が発生することがあります。

センチュウを減らすには、マリーゴールドを混植します。また、ネギと混植すると蔓割れ病を予防することができます。

メロン苗とネギを混植する画像

メロン苗の両端にネギを植える

関連記事:メロンのコンパニオンプランツ

害虫・鳥・獣から守る

メロンを植え付けると、必ずウリハムシに葉を食害されます。何も対策しないとあっという間に葉が無くなり樹勢が落ちて枯れてしまいます。

苗の植え付け後は、農薬を撒いて害虫を予防します。農薬に抵抗がある場合は、行燈を建てる、シルバーマルチ、トンネル支柱を建てて防虫ネットで覆うなどでウリハムシを予防します。

ある程度子蔓が伸びてきたら、防虫ネットや行灯では覆えなくなります。そうしたら、シルバーマルチや銀テープ、などで予防します。

もし、ウリハムシを見つけたときはデコピンして駆除しましょう。カラスや獣から守るには、カゴなどを実にかぶせると良いです。

カゴでメロンの実を鳥から守る

カゴでメロンを保護

樹勢を維持する

美味しいメロンを収穫するには、樹勢を一定にコントロールすることが大切です。

メロンは収穫の10日ほど前から糖度が一気に上昇します。収穫10日前の樹勢が適切であれば、葉で作られた養分が果実に送られていきます。

樹勢が弱すぎると栄養分が果実に集中して、着果による負担で株が弱って病気になることがあります。逆に樹勢が強くなりすぎると、受精しにくくなったり、果実が割れることがあります。

樹勢のコントロールは、水・肥料・温度管理などにより行います。詳しくは、『メロンの育て方』を参照ください。

まとめ

北海道以外の日本の気候は、メロン栽培に向いていません。北海道以外でメロンを栽培するには様々な工夫が必要です。