野菜の生育には、『光、水、栄養素』が必要です。それぞれが、どのように作用するかを簡単に紹介します。
光
多くの植物の成長には、光が必要です。葉で、光合成をおこないデンプンを製造して養分として使用します。
ちなみに1日に、どの程度の光が必要かというのは野菜の種類によっても異なります。
陽性植物は、 1日6時間以上の直射日光が必要な野菜です。
陰性植物は、日陰で成長する植物です。
半陰性植物はそれらの中間で、一日に数時間程度の光で成長する植物です。
- 陽性植物(6時間以上の光が必要)
トマト、なす、ピーマン、オクラ、スイカ、メロン、カボチャ、カボチャ、キュウリ、エンドウ、など - 半陰性植物(数時間の光が必要)
イチゴ、ほうれんそう、こまつな、カブ、わさび、レタス、しゅんぎく、パセリ、じゃがいも、さといも、しょうが、アスパラガス、ハーブ類(ミント、バジル)、ネギ - 陰性植物(日陰で育つ)
みつば、せり、クレソン、しそ、みょうが、ふき、にら、もやし、かいわれ、らっきょう
水
水は、「植物の体の維持、光合成、蒸散」に使われます。
植物の体の、約90%は水分でできています。その為、水分が不足すると萎れて枯れてしまいます。
光合成は、植物の葉で養分を作り出す化学反応です。これには、空気中の二酸化炭素と水を原料に行われます。
したがって、水を与える量は植物の成長に大きく影響します。
葉の裏側には、気孔という小さな穴が開いています。この穴から水を蒸発させて、葉の温度が上がりすぎないように調整します。特に、日差しが強い夏の季節は、蒸散が盛んで土が乾燥しやすくなります。
栄養(窒素、リン、カリウム)
植物が成長するために必要な、栄養素は17種類あります。その中でも、植物の成長で最も必要とされるのが『窒素、リン、カリウム』の3つです。この3つは、肥料の3要素と言われ市販の化成肥料は、これらの3要素を配合したものが販売されています。
3要素のはたらきについて、簡単に説明します。
窒素
窒素は、植物の葉や茎の成長を促進させます。不足すると、葉の色が黄色くなったり茎が細くなります。
逆に、窒素を与えすぎると葉が茂りすぎて、花や実つきが悪くなります。蔓勢を見ながら、適量を与えることが大切です。
リン
リンは、植物の『花、実』の成長を促進させたり、エネルギーを作るのにも利用されます。
不足すると、花や実数が少なくなったり、下葉が黄色く変色します。植物自体の吸収率があまりよくないので最初から不足しないように施す必要があります。
カリウム
カリウムは、植物の根の成長を促進させます。また、細胞分裂や、光合成などを助ける働きもあります。
不足すると、下葉(古い葉)が黄色く変色したり、葉に褐色の斑点ができたりします。
まとめ
植物が必要とする栄養素は、数多くあります。その中で、一つでも不足すると成長に問題が現れます。
堆肥や苦土石灰などでしっかりと土壌作りをすることにより、肥料の3要素以外も供給することができます。
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