ホオズキは、ナス科ホオズキ属の多年草です。寒さ・暑さに比較的強く、日当たりの良い場所が生育に向きます。
冬になると地上部が枯れますが、根が生きており翌春より生えてきます。
提灯のような実がなり、観賞用や食用の種類があります。今回は、実を食べることができる食用ほおずき(オレンジチェリー)の育て方を紹介します。

オレンジチェリー
ホオズキの苗の準備
ホオズキは、発芽率が良いので種からでも育てやすいです。種まきは、3月~5月下旬頃に行います。3~4号ポットを用意して、培養土を入れます。
3粒程撒いて浅めに土をかけます。発芽適温は、25℃~30℃なので早めに種まきする場合は保温する必要があります。基本的な管理方法はトマトと同じです。
本葉が出てきたら、生育の良いものを選んで1本に間引きします。本葉4~5枚になったら植え付けます。

ホオズキの苗
ホオズキの植え付け
苗の植え付けは、5月頃より始めます。ナス科の連作障害があるので、3~5年ナス科の野菜を育てていない場所に植え付けるのが理想です。
大きく成長するので、植木鉢の場合は9号以上を用意します。
畝の準備・植え付け
- 植え付けの2週間以上前に、1㎡あたり150gの苦土石灰を撒いて良く耕します。
- 植え付けの1週間以上前に、堆肥3kg/㎡、配合肥料150g/㎡を撒いて良く耕します。栽培期間が長いので、緩効性の肥料が向いています。
- 1条植の場合は、幅50㎝以上、高さ10㎝以上の平畝を作ります。
- 食用ホオズキは、180㎝程の高さまで生育します。株間80~100㎝くらい開けて植え付けましょう。
苗の植え付け
植え付け後の管理
ホオズキの水やり
植え付け後は、たっぷりと水やりをします。その後、1週間くらいは2~3日に1回程度水やりをします。
苗が根付けば、地植えの場合はほぼ水やりは不要です。
ホオズキの仕立て方
苗を植え付けたら、支柱を建てて誘引きします。脇芽が生えてくるので、脇芽を2~3本育てて3本仕立てにすると良いです。(ナスやトマトのように仕立てると良いです。)

誘引き
ホオズキの追肥
初夏頃に開花してきたら、追肥を始めます。1株当たり、30gくらいの化成肥料を周囲に撒きます。
窒素肥料が多すぎると、茎葉ばかりが茂って結実しにくくなります。4:8:4で、リンの比率が多い肥料を使うと良いです。その後は、樹勢を見ながら1月に1回ほど追肥をします。
ホオズキの収穫
早めに植え付けていれば、初夏頃より開花して結実します。ガクが茶色くなったら、収穫します。
ガクの中に丸い黄色い実が入っています。

ホオズキの実
本格的な収穫は、10~11月の秋ごろになります。
開花してから50日くらいが収穫の目安です。
ホオズキの病気・害虫
ナス科の野菜を好む害虫に葉を食害されます。主に、タバコガの幼虫、テントウムシダマシに葉を食害されることがあります。農薬で防除するか、防虫ネットでガードします。
ホオズキの冬越
ホオズキは、冬になると地上部は枯れますが根は生きています。地上部が枯れ始めたら、根元から切ります。
同じ場所でずっと育てていると、根詰まりをしたり連作障害が発生します。2~3年に1回は、掘り返して植え替えをします。植え替えの適期は、3~4月頃です。
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