ジャガイモを栽培していると、葉に茶色や黒の斑点ができて枯れてしまうことがあります。原因としては、『モザイク病』や『テントウムシダマシによる食害』の可能性が高いです。
今回は、ジャガイモの葉に斑点がで来た時の識別法と対処法について紹介します。
ジャガイモの斑点の原因は
害虫(テントウムシダマシ)
テントウムシダマシは、ナス科野菜の表面を食害します。食害された場所は、円形に茶色くなります。食害が多くなると、ジャガイモが光合成ができなくなり弱ってしまします。

テントウムシダマシに食害された葉
テントウムシダマシに食べられた場所は、薄くなるのが特徴です。茶色い斑点をよく見てみるとレースのカーテンのようにっていることもあります。
ちなみにテントウムシダマシは、テントウムシによく似た形をしています。違いは、テントウムシのような光沢はなくザラザラしています。

ナスに付くテントウムシダマシ
幼虫は、ゲジゲジして成虫より大きいです。

ナスの葉に付くテントウムシダマシの幼虫
見つけたら捕殺します。大量に沸いてくる場合は防虫ネットや消毒すを考えます。
ジャガイモモザイク病
ジャガイモのモザイク病では、病原ウイルスにより発生します。葉にモザイク状の茶色い模様や、黒い斑点が現れます。また、葉が縮れて小さくなったり進行すると茎がしなっていきます。
ジャガイモモザイク病は、黒い斑点ができるのが特徴です。初めは、薄いのですが進行するとどんどん真っ黒になり広がっていきます。

ジャガイモモザイク病の初期
葉の裏も黒くなり少し窪んでいます。

ジャガイモモザイク病の葉の裏
進行すると、色が濃くなり葉脈に沿って黒い部分が広がっていきます。

ジャガイモモザイク病の葉の写真
葉の裏も、黒くなります。

ジャガイモモザイク病の葉の裏の写真
種イモに感染したり、アブラムシを媒介して感染が広がります。開花する前に発生することが多いです。
発生すると治療法がないので、他のジャガイモに感染しないように畑の外に破棄します。また、この病気が発生した場所は土壌消毒するか、数年間はジャガイモを植えないようにします。
ちなみに、ジャガイモモザイク病になっても既にできているジャガイモは食べることができます。スーパーに売られているジャガイモなどは、既に病気になっているものが多数だと思われます。人間には無害です。
疫病
疫病では、葉の周辺部から黒くなり広がっていきまます。
主に、病原菌の菌糸が種いもに伝染して発生します。自分で収穫したジャガイモを種いもに使わずに、ウイルスフリーの種いもを使いましょう。
ジャガイモの病気の対策
ウイルスフリーの種芋を購入する
自家製の種芋を使っていると、種イモの段階で病気(ウイルス)に感染している場合があります。一度ウイルスに感染すると、そのウイルスを除去することは困難です。
園芸店やホームセンターに売られているウイルスフリーの種芋を新しく購入するとそのリスクを回避することができます。
また、種芋を植え付けるときは切り口に草木灰などを振りかけて消毒してやると良いです。
アブラムシの予防
ジャガイモには、アブラムシが発生することがあります。アブラムシは、ウイルス病を媒介するので事前にアブラムシを予防してやることが大切です。
防虫ネットやシルバーマルチで防除して、もしアブラムシが葉に発生したら薄めた石鹸水などを霧吹きで吹きかけて殺虫します。
水はけのよい土地で育てる
ジャガイモは、水はけがよくやせた土地でよく育ちます。水はけが悪かったり、窒素成分の肥料が多いと病気に感染しやすくなります。
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