カボチャの育て方

カボチャの育て方

カボチャは根が丈夫で、連作障害もないのでウリ科の中では、育てやすい野菜です。

春に種まきして夏に収穫する方法と、夏に種まきして秋から冬に収穫する方法があります。冬に収穫する場合は、品種や仕立て方がことなるので別のページで紹介します。(参照:冬至カボチャの育て方

今回は、春植えで夏に収穫する方法を解説します。

カボチャの種まき

種まきは、3月の下旬頃~より行います。保温しやすいポットなどで管理すると良いです。カボチャの苗は大きくなるので4号ポットを選びます。

ポットに2~3個の種を離して撒いて、覆土します。カボチャは、嫌光性種子なので1cmくらいの深さに埋めます。

カボチャの種

カボチャの種

ポットは、衣装ケースなどにいれて保温します。発芽するまでは、毎朝水やりをします。カボチャは比較的発芽しやすく、種まきから1週間くらいで芽が出てきます。

カボチャの種をポットに植える

カボチャの種を植え付ける

発芽後は、少し温度を下げて管理します。

朝に水やりをして、日中は光の当たるところで管理します。特に、夜の水やりは徒長の原因となりますので注意します。

双葉が開いたら、間引いて1本立ちにします。そのまま、本葉が4~5枚くらいになるまで育てます。

カボチャの双葉

カボチャの双葉

カボチャの植え付け

本葉が、4~5枚くらいになったら植え付けます。事前に、植え付け場所を準備しておきましょう。

カボチャの苗の植え付け

カボチャの苗の植え付け

  • 植え付けの2週間以上前に、苦土石灰100g/㎡を撒いて良く耕します。
  • 植え付けの1週間以上前に堆肥4kg/㎡、化成肥料150g/㎡を撒いて良く耕します。
  • 畝幅60~90cm、畝高15cmで畝を作ります。畝間(畝と畝の間の平らな部分の間隔)は、2mくらいとるのが理想です。スペースがない場合は、ミニカボチャを棚やネットに誘引して空中栽培すると良いでしょう。
  • 植え付けは、条間100cmとゆったりとしたスペースで植え付けます。

畝に、ポットの根鉢が埋まる程度の穴を掘ります。ポットから、根鉢を崩さないように苗を取り出し植え付けます。株元を軽く押さえてなじませます。植え付け後は、たっぷりと水やりをします。

カボチャの植え付け後管理

防寒・害虫予防

苗を植え付けた後は、防寒と防虫目的にホットキャップを被せるか、支柱を建てて行灯を作ってやります。

支柱で行灯を作る

支柱で行灯を作る

45Lのゴミ袋の底を切って、支柱の外側に被せます。

カボチャには、必ずと言っていいほどウリハムシが付きます。ウリハムシは、葉をかじるので生育が極端に悪くなります。

摘芯

本葉が5~6枚くらいになったら苗の葉を、4~5枚残して親蔓を摘芯します。摘芯すると、子蔓が伸びてきます。

カボチャを摘心して子蔓を伸ばす

摘芯して子蔓を育てる

子蔓が伸びてきたら、周囲に敷き藁を敷きます。ワラがない場合は、不織布などでも代用できます。
(参照:敷き藁の代わりになるもの

子蔓を2本伸ばして、10~14節目の花に受粉させて実をとります。10節目までにできた実はうまく育たないので摘果します。

カボチャの画像

子蔓を2本育てる

実ができる手前までの孫蔓は全て取り除きます。

受粉

確実に受粉させるには、人工授粉を行います。10~14節目に咲いた雌花に受粉させます。雌花は、花の付け根に丸いコブがあります。コブがないのが雄花です。

カボチャの雌花

カボチャの雌花

 

雄花を摘んで、雌花の柱頭に軽くこすり付けます。受粉に使う雄花は、周囲の花びらを取っておくと人工授粉しやすいです。

カボチャの人工授粉

カボチャの人工授粉

人工授粉は、雌花が開花する午前中に行います。

カボチャの追肥

受粉後、実が大きくなり始めたら追肥します。

カボチャの受粉成功

カボチャの実が肥大

マルチの通路部分に溝を掘って化成肥料50g/㎡を撒いて埋め戻します。

カボチャの害虫・病気

カボチャの害虫で注意しなければならないのが、ウリハムシアブラムシです。特に、幼苗の頃はウリハムシに葉をかじられるとあっという間に葉が無くなってしまい枯れてしまします。植え付け後は、行燈や防虫ネットでガードします。

ある程度生育してきたら、食べられるより生育が勝つのでほっておいても大丈夫です。

アブラムシは、葉から汁を吸ってウイルス病を媒介します。葉の裏を観察したり、アリが群がっていないかを確認してアブラムシが付いていないことを確認しましょう。

アブラムシが付いている場合は、殺虫します。
(参照:自然農薬でアブラムシの駆除

予防としては、光を嫌うのでシルバーマルチをしたりアルミテープを周囲に貼ります。家庭用品であれば、アルミ箔や100均のアルミマットを畝の周囲に敷いても代用できます。

カボチャは、病気に強いですがうどんこ病にはかかりやすいです。うどんこ病は、糸状菌というカビにより感染します。感染すると、葉の表面がうどんの粉をかけたように白くなります。ほっておくと、どんどん広がって生育が悪くなります。

初期であれば、表面のカビを水で洗い流して、薄めた重曹や酢などをスプレーでかけるのも効果かがあります。
(参照:自然農薬の作り方

めんどうなら、葉をまるごとちぎって畑の外に廃棄しても良いです。カボチャは、生育が旺盛なので多少葉をちぎっても生育に影響はありません。

カボチャのうどんこ病

カボチャのうどんこ病

カボチャの収穫

受粉から、40日くらいで収穫となります。果柄部分の縦のすじが完熟すると爪が立たないくらい固くなり、茶色く変色してひび割れてきます。

カボチャの収穫時期の目安

カボチャの収穫時期の目安

収穫後は、風投資の良い日陰で1週間ほど乾燥させます。そうすることにより日持ちが良くなり甘みも増します。

カボチャの収穫

カボチャの収穫