野菜の茎をかじる幼虫は
植え付けて間もない幼苗が、ある日突然倒れていることがあります。倒された苗の茎をよく見ると、かじられた跡があります。このような、苗の茎をかじる虫を根切り虫と呼びます。

倒れたオクラの苗
代表的なものは、カブラヤガ、タマナヤガなどの蛾の幼虫です。このような害虫は、夜行性で日中は土の中にもぐって、夜になると土の中から出てきて葉や茎をかじります。

カブラヤガの幼虫
幼虫が小さなうちは、葉を中心にかじりますがある程度大きくなってくると幼苗の茎をかじります。茎をかじられると一晩で、致命的な被害となります。
対策・予防法
捕殺
野菜の苗を育てている段階で、葉がかじられていることがあります。その時、葉の周囲を探しても害虫がついていないか確認します。
もし、害虫が発見できない場合は、土の中にもぐっている根切り虫の可能性が高いです。
根切り虫は、日中は土の中にもぐって隠れています。だいたい、土の中の深さ1㎝くらいの浅いところにもぐっているので株の半径20~30㎝の周囲の土を手で浅く掘ってみてください。根切り虫が隠れていたら捕殺しましょう。

土の中のカブラヤガの幼虫
一匹発見したら、周囲に複数いると思って間違いないです。見つかった幼虫を駆除したうえで、以下の物理的な対策を行いましょう。
物理的防除
苗の周囲に、バリケードを張って近づけないようにします。プラスチックのペットボトルの底と上を切り取って、筒状にします。これを、苗にかぶせて土に4~5㎝埋めて固定します。

ペットボトルをはさみでカット
ペットボトル以外でも、筒状のものであればなんでも代用できます。トイレってペーパーの芯とかも使えそうです。

ペットボトルで根切り虫防除

トイレットペーパーの芯を利用
また、茎をかじるのを予防するにはストローを縦に切ったものを巻き付けておくというのもお手軽で効果があります。登ってくるのも防げます。

ストローで根切り虫を防除
苗がる程度大きく育つと、茎が固くなりかじられる心配はありません。
農薬散布
畑の範囲が広範囲であり、多くの根切り虫の存在が疑われる場合は、農薬を使うのが効率的です。家庭用ではネキリベイトがおススメです。
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