使い終わった土をそのまま捨てるのは、とても勿体ないです。使い終わった土は、少し手間を加えることでもう一度、使うことができます。
今回は、野菜の栽培が終わった、植木鉢やプランターの土を再利用する方法を紹介します。
古い土の問題点
まずは、古い土の問題点を簡単に紹介します。
- 古い根、雑草の種などの異物が混入
- 土の栄養分の不足
- 病気の菌、害虫の混入
このように、野菜を栽培する過程で土の状態が変化して、このまま新しい野菜を栽培することができません。
土を再利用するためには、これらの問題点を除去する必要があります。
古い土の再利用の手順
土の中の異物を除去する
まずは、植木鉢から野菜の株を取り出します。このように、根が土に絡みついて土が固まってしまっています。

植木鉢の土
この土の塊を、篩にかけて異物を除去します。何度もふるいにかけるのは手間がかかるので、4~6mm程度のふるいに一度かけただけで十分です。これにより、古い根や鉢底石などを除去することができます。
がっちり固まっている場合は、手でほぐしながらふるいの中に土を入れます。

手で根鉢を崩す
鉢底石の除去が意外に大変です。植え付け時にネットなどでくるんでおくとかたずけが楽でしょう。

ふるいに残った根と鉢底石
鉢底石は、洗って再利用できます。
根は、破棄するか、自家製の堆肥の原料にすると良いでしょう。この後、ふるいにかけられた土を消毒します。
土を消毒する
日中の気温が30℃程度を超えるような夏日であれば、太陽の光による熱消毒が可能です。昼前に、土に水をかけて湿らせて、透明のマルチ(なけれ透明のゴミ袋でも可)を上からかけます。

土を太陽光で消毒
太陽光により、サウナのように熱されて熱消毒ができます。
上から覆うのではなく、袋の中に土を入れて密封するという方法でも可能です。入れる袋ですが、黒い袋がいいか?透明がいいか?という議論もありますが、夏場であれば袋の中まで光が浸透して、紫外線も届く透明の袋が有効だと感じます。
ゴミ袋の場合は、破れないように2重にしておくと良いです。

太陽光で消毒
暑く熱されたアスファルトの上に置けばより土の温度が上がって、効果的に消毒することができます。このまま、10日くらい、時々袋の向きを変えながら置いておくと確実です。
土の不足分を補充
消毒により、悪い菌が死滅してましたが、それと同時に土に良い影響を与える微生物も死滅している恐れがあります。
土に、(牛糞)堆肥もしくは腐葉土などを元の土の2~3割程補充して混ぜ合わせます。また、栄養素も消費している為、化成肥料、石灰なども次に植え付ける野菜の種類によって量を調整して補充します。
次に栽培する野菜は?
連作障害を避ける為に、後作には相性の良い野菜を植えるといいでしょう。野菜を育てると、土壌の菌がかたよってしまいます。作物の種類によって、増加する菌などが異なりますがその菌に対する相性が悪いと病気になりやすくなったり、収穫量が減少します。
前作と後作の相性については、別の記事にまとめますのでご参照ください。
最近のコメント