挿し木というのは、植物の枝を切ってそれを土に刺して増殖させる方法です。今回は、小玉スイカで挿し木ができないか実験してみました。
結論から言いますが、挿し木で収穫まですることができました。
挿し木の方法
スイカ栽培では、子蔓の低節目から伸びる孫蔓は摘み取ります。その摘み取った孫蔓を使って挿し木に使います。
摘み取った子蔓を水を貯めたペットボトルに突っ込みます。
根が出たらポットに移植して、ある程度成長したら庭に植え付けます。孫蔓なので一本立で育てます。
親蔓を水差しして、発根が確認できました。(2021年6/6)
経過
2020年6/9〔1日目〕
紅小玉の孫蔓を摘み取りました。このまま捨てるのはもったいないと思い、なんとなく挿し木してみたのがこの実験のきっかけです。

孫蔓を摘み取る
水を貯めたペットボトルに入れて、室内で管理します。(東側の窓に置いています。)

スイカの孫蔓を挿し木する
2020年6/16〔7日目〕
早いと1週間くらいで根が出ます。小玉スイカの場合は根が出る確率は、50%くらいです。ちなみにプリンスメロンで試したときは、ほぼ100%根が出ました。
根を出すコツは、ペットボトルに水を貯めすぎないことです。水が多すぎると茎が水で腐ってしまいます。この写真では水を入れすぎです。水は、5㎜~1㎝くらい入れると根が出やすいです。少ない水を吸収しようと、追いこまれることにより根が出るのかもしれません。
水が腐ったらいけないので、2~3日に1回くらい水を交換します。置き場所は、室内で東側の窓のそばに置いておきました。

挿し木したスイカから根が出る

挿し木したスイカから根が出る①

挿し木したスイカから根が出る②
なぜか茎の中途半端な部分から根が出たものもあります。(葉の出る位置から、根が出るようです。)
根がある程度の長さになったら、培養土を入れたポットに移植します。培養土を入れた3号ポットに移植しました。根が発達していないうちは、1日中日光が当たる場所はさけたほうが良いと思います。家の東側において、午前中だけ光が当たるようにしていました。
水やりは、毎朝行います。

ポットに移植
2020年7/2〔23日目〕
ポットに移し替えて2週間くらい経ちました。
そろそろ根も成長してきたと思われるので、畑に移植をします。ポットから取り出すと、十分に根が成長しています。

そろそろ畑に移植

根が伸びている
庭に植えました。

庭に植える
2020年7/7〔28日目〕

花が咲く
花が咲きました。
2020年7/9〔30日目〕

支柱に誘引き
支柱に誘引きして、空中栽培で育てます。雌花が咲いたら人工授粉してやります。
2020年7/19〔40日目〕
スイカの玉が肥大し始めました。

玉が肥大
2020年8/6〔58日目〕

玉が肥大
2020年9/2〔85日目〕

ネットにつるす
茎が折れないように実を排水溝ネットでつるしてやります。
2020年9/7〔90日目〕
その後、玉がこれ以上肥大しないので収穫しました。
結果
結果としては、野球ボールサイズのスイカを収穫できました。味は甘くておいしかったです。

収穫したスイカ

スイカをカット
採り遅れたので熟しすぎて色が濃いです。

スイカをカット
味は甘くて普通のスイカです。
考察
今回は、孫蔓を使って挿し木しました。孫蔓は、細いので茎が細く葉も小さいです。孫蔓を使った為、小さな実しか取れなかったと考えられます。
最初に摘心した親蔓や子蔓を使って挿し木をすれば大きなスイカを収穫できる可能性が高まります。うまく育てば、栽培時期をずらして長くスイカを楽しむことができます。
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