スイカは、春に植えて夏に収穫するイメージがあると思います。しかし、品種によっては夏に植えて秋に収穫することが可能です。
今回は、夏植えに向いているスイカの品種と夏植えでスイカを栽培するコツについて紹介します。
夏植えに向いているスイカの品種は
スイカは、寒さに弱いので気温が15℃以下になると育たなくなります。したがって、夏植えで育てるポイントは気温が下がるまでに収穫を終えるということです。(露地栽培の場合)
その為、苗の植え付けから収穫までの日数が少ない「早生種」を育てるのがポイントです。このような品種は小玉スイカのみであり、サマーオレンジベビー、愛娘(まなむすめ)などが、ホームセンターなどでも販売されています。

愛娘の苗
夏植えのスイカ栽培の注意点とポイント
栽培方法については、普通のスイカの栽培方法とほぼ同じですが、一部違う点もあるのでそれについて説明します。
一般的なスイカの栽培方法は、「スイカの育て方」を参照ください。
蔓の伸ばし方と収穫できる果実の数
愛娘の場合は、4本整枝3果採りなど一般的な小玉スイカの栽培方法と同じです。子蔓を4本伸ばして、それぞれのつるで合わせて3つの果実を収穫します。
サマーオレンジベビーの場合は、2本整枝1果採り、もしくは3本整枝1果実採りが基本的な栽培方法です。
20節目以降に着果させます。
1株で、1つしか収穫できないのかとガッカリするかもしれません。
サマーオレンジベビーは、一株でたくさんの果実をつくる馬力がありません。個人的に2つの果実を育ててみたことがありますが、果実が生育するにつれて蔓や葉の生育が極端に悪くなります。
また、収穫した果実も、甘みに欠けるものでした。サマーオレンジベビーは、1果採りにすることで、糖度が14を超える非常に甘いスイカが収穫できます。

空中栽培
生育の様子と収穫までの日数
苗の植え付けから、20日前後で、子蔓が20節程度まで成長します。その後、受粉からの果実の収穫の目安は、30~33日程度です。
温帯地であれば、露地栽培でも7月までに植え付ければ9月頃に収穫できるのでトンネルやハウスが必要ありません。苗は、6月頃よりホームセンターなどで販売されます。(自根苗が売られていることが多いので連作は注意)
種植えする場合は、5月頃からすればいいでしょう。サマーオレンジよりは、愛娘の方が栽培は容易です。

サマーオレンジベビーの実
夏植えスイカ特徴まとめ
愛娘
- 発芽温度は、25~30℃
- 生育温度は、20~28℃
- 草勢はやや強く、蔓の太さ中程度、節間はやや短め。
- 20節目以降に着果させる。
- 4本仕立てで3果穫りで栽培する。
- 開花後33日前後が収穫時期の目安となる。
- 低日照でも着果しやすく、裂果しにくい。
- きめが細かく上品な食感。糖度は13前後
- 果重は2.5~3.0㎏とやや大柄。空洞になりにくい。
サマーオレンジベビー

サマーオレンジベビー
- 発芽温度は、25~30℃
- 生育温度は、20~28℃
- 蔓、葉は中型、節間は長め。
- 20節目以降に着果させる。
- 着果過多は品質を低下させるので、1株1果収穫の2本仕立て、または3本仕立で1果穫りが良い。
- 後半も草勢を落とさないように育てる。
- 開花後33日前後が収穫の目安となる。
- 橙黄色で美しい果肉の色。種が少ないので食べやすい。
- 糖度は、12~14度までなる。
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